2013年8月14日水曜日

ブレずにずっと発信

一年前の今日。
ブレずにずっと発信してくれる小出裕章さん。
頑固だけれど、心がある。大好きな人です。

 「未来の子どもたちへの、おとなの責任」 小出裕章氏講演
http://www.janjanblog.com/archives/78918


  ◇◆◇私の2つの願い◇◆◇

 こういう困難な状況にあって、私の願いは2つです。

 ひとつは子どもたちを被ばくさせないということです。

 国が「原子力推進」を決めて、国会議員、原子力産業、マスコミ各社、労働組合などがそれに同調しました。
私も原子力の専門家として、みなさんとは違った意味の責任があります。
では、みなさんは今回の原発事故や放射能汚染に対して〈無罪〉でしょうか。
もちろん、長い間、国の原子力政策に抵抗して来た人もいます。国が「原発は安全です」と言い、マスコミもそれに乗っかりました。
多くの人が国に「だまされた」のかもしれませんが、それでも「だまされた」ことの責任はあると思います。

 すべてのおとなには、今日の事態に関して責任があるのです。けれども、子どもにはその責任は無いのです。
だから、何としても子どもは守らないといけません。

 そして、その何の責任の無い子どもたちが、実は被ばくに敏感なのです。この表(注:省略)を見てください。
一般の人は、年間1ミリシーベルトの被ばくで「がん死の発生率」は2500人に1人です。
放射線業務従事者は年間20ミリシーベルトの上限で「がん死の発生率」は125人の1人になります。
いまの福島原発事故の労働者は、1回の作業で250ミリシーベルトを超えてはならないとされていますが、「がん死の発生率」は16人に1人とされています。

 それに対して、年間20ミリシーベルトの上限での0歳の赤ん坊の「がん死発生率」は31人に1人となります。
こんな危険な状態を、労働者として、あるいは子どもの親として受けて入れることができるでしょうか。


 願いのふたつ目は、「第1次産業を守る」ということです。
これまで、日本では「工業さえ発展させれば先進国の仲間入りができる」としてやって来ました。
原発などは、そのいい象徴です。

 放射能でよごれたものを私たちが食べなければ福島の第1次産業は崩壊します。
政府は「1キログラム当たり100ベクレル以下のものは安全」と言っています。
しかし、〈3.11〉以前、お米1キロ0.1ベクレル程度だったのです。100ベクレルというのは、その1000倍もの汚染です。
「100ベクレル以下なら安全」と言って、95、96、98ベクレルといった「100ベクレル以下」のものが安全のはずがないのです。

 子どもには原発事故の責任が無く、放射能には敏感であること、そして第1次産業を守らなくてはいけないことを考えると、子どもたちには、汚染されていない食べ物を回さなければいけません。
ですから、私は映画で「18歳未満おことわり」の作品、つまり〔18禁〕があるように、食べ物でも〔60禁〕などという表示をすればいいと思います。…いえ、それは冗談ではなく、汚染されている度合いに応じて〔60禁〕〔50禁〕〔40禁〕というように、汚染レベルを産地表示のように示すのです。本来ならば、東電は危険な仕事を下請けの人たちにやらせたりせずに、たとえばすべての食品についてどれだけ汚染されているかを自分たちで調べて公表すべきです。もともと放射能は原子炉の中にあって、それを事故で外にまき散らしたのですから、東電の役員らは、そういうことを通して自分たちの“犯罪”の責任をとるべきです。
以上一部抜粋

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